メールサーバー構築

【 XMailCFGにてXMail設定 】

インストールは比較的簡単に行なう事が出来ますが、設定に関しては簡単に行なってしまうと第三者から「不正中継」などをされてしまい、管理者の知らぬ間に「SPAMメール発信サーバー」と化してしまいますので、充分に注意を払わないとなりません。
Xmailは設定数が多いのですが、各ページ設定項目に貼られているLINKをクリックする事により「この項目はどのような設定を行なうべき為の項目なのか」と言う事が細かく説明されています。
その為ここでは、細かな設定などのことは各自で確認・設定して頂き、基本やセキュリティに関わるであろう個所のみピックアップをして掲載して行きたいと思います。
但し、ここで説明しているXMailCFGのバージョンは「2.15」、K4は「0.78」になり、バージョンによって項目名が変更になっている場合があるかも知れません。 そのような場合は適所、該当先に読み替えて作業を進めるようにお願いします。
まずブラウザで、XMailCFGのTOP画面を表示させます。

#下記作業を行なう時、Apacheがuser権限で作動している場合には、
#レジストリの書き込み・メールサーバーの再起動などに失敗する場合があります。
【 XMailCFGにて設定 】

【XMailCFG 環境設定】

img183img184 Xmailを動かす為にまず、「基本設定」を行ないます。

この作業はメールサーバー全体に対して行う設定作業になり、この設定内容がベースとなります。

作業はXMailをインストールしたときのみ行なうもので、後から同項目を設定し直す場合には「XMailCFGメニュー:環境設定:XMailCFG環境設定」を利用しますので、ここでの設定は最初の1度のみ行なうようにしてください。

まず、「XMailCFGメニュー:基本セットアップ」を選択します。

すると「基本セットアップ(右画像)」画面が表示されるので、上から順に「XMailCFG 環境設定」・「レジストリの登録」・「サービスの登録」・「基本セキュリティ」・「SMTPリレー許可」・「XMail 環境設定」を設定して行きます。

下記は全ての項目説明ではなく、必要最低限の設定に必要な項目のみ掲載しています。
その他掲載以外の設定は行なわなくともサーバー作動しますが、必要であれば各所設定をしてください。
■ 管理アカウント
 管理アカウント名  
 管理用パスワード 

ここで作成したアカウント名やパスワードは、XMailを利用する際に入力する機会がないので、覚える事もなく、長く複雑な物にすることをお薦めします。

■ XMail のインストールフォルダ/実行ファイル名
 インストールフォルダ  ※デフォルト値で入力されています。
 実行ファイル名     ※デフォルト値で入力されています。

XMailプログラム本体がある場所を指定します。

■ MailRoot フォルダの指定
 ※デフォルト値で入力されています。

MailRootディレクトリの場所を指定します。 デフォルトではインストールを行った「xmailディレクトリ」の中に有ります。

■ パスワードの最小文字数  ※デフォルト値は「4」

デフォルトでは数値が「4」になっていますが「8」以上にすることをお薦めします。 ここで設定されたパスワードは、メールアカウントやWEBメール(K4)を利用する場合のパスワード文字数として設定されます。

■ メールボックスの最大サイズ(KB)  ※デフォルト値は10000

XMailCFGを利用するとWEB上から登録アカウントユーザの管理が可能となり、その際に自分のアカウントも含めてユーザに対して与えるメールボックスの最大量を設定します。 個別に使用ユーザに対して、この設定値よりも低く設定することが出来ます。

■ ポストマスターのメールアドレス
 ※saru_monkey.comは架空のドメインです。

自分が使用しているドメインにて、宛先不明などのメールで送信できなかった場合にデフォルトとしてエラーを受信するメールアドレスです。 その他、WEBメールを利用し管理者から送信する場合のメールアドレスとして利用されます。

■ K4 のインストールフォルダ ※K4を利用する場合にディレクトリを指定。


WEBメールなどを利用する場合にK4をインストールしますが、インストールを行った際のディレクトリを設定します。 使用しない場合にはここには何も入力せず空白にします。

 

上記の設定と、必要に応じて設定を行なった環境の設定反映する場合にボタンをクリックします。 確認のダイアログが表示されたら「OK」を選択してください。

これにて必要最低限の「XMailCFG 環境設定」の項目が終了しました。
次は「レジストリの登録」です。

【レジストリの登録】

img183img185 XMailに必要な情報をレジストリに登録します。

登録レジストリを変更する場合には、再度この画面で設定します。

初めのうちはデフォルトの値のままで構わないと思います。
設定画面下には「コマンドラインオプション」が表示されていますので、必要に応じて追加・削除を行なってください。
■ 登録先のレジストリキー
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\GNU\XMail\

■ 登録1 -- XMail 起動時オプション
 ※デフォルト値で入力されています。
XMail のコマンドラインオプションを指定してください(後記参照)。
標準環境では -Cl -Mr 24 -Pl -Ql -Sl を推奨します。

■ 登録2 -- sendmail 実行時の送信者アドレス
 ※デフォルト値は未入力。
XMail 付属 sendmail コマンドの -f オプションまたは -F オプションのデフォルト値を指定します。任意のメールアドレスを指定してください(空白可)。

■ 登録3 -- XMail 環境変数 MAIL_ROOT の値
C:\xmail\MailRoot ([XMailCFG 環境設定] で指定)

 

設定値を入力、又は、削除を行なって変更した場合に「登録する」ボタンをクリックします。 確認のダイアログが表示されたら「OK」を選択してください。

これにて必要最低限の「レジストリの登録」の項目が終了しました。
次は「サービスの登録」です。

【サービスの登録】

img183img186 Windowsのシステムのサービスとして登録を行なう作業です。

この登録を行う事により、WindowsOSへログインしていなくともPC電源を入れた時、バックグラウンドで自動的にXMailが起動します。

通常はサービスの登録を行います。

 

Windowsのサービスに登録する場合に「登録する」ボタンをクリックします。 確認のダイアログが表示されたら「OK」を選択してください。

これにて「レジストリの登録」の項目が終了しました。 次は「基本セキュリティ」です。

【基本セキュリティ】

img183img187 XMailCFGからXMailのコントロールサーバへ接続するPCのIPアドレスを設定します。

メールサーバーをインターネット上で使う場合には、必ずデフォルト設定
0.0.0.0 0.0.0.0 ALLOW 1
削除してから、新しいIPアドレスを設定します。

インターネット側から不特定多数者をXMailのコントロールサーバに対してアクセス許可すると、第三者に設定を改ざんされる恐れがあるので、「必ず優先順位1で全てに対してアクセス拒否」をしてから、XMailサーバ機からのみを許可するように設定をします。 XMailCFGを利用しコントロールサーバにアクセスする場合には、CGI実行ローカルユーザとして作動するため、XMailサーバ機のみ許可をする事でLAN内からアクセスが出来るPC用のIPアドレスを設定する必要はありません。
その場合の設定は下記のようになります。
■IPアドレス ■ネットマスク ■許可属性 ■優先順位
0.0.0.0
127.0.0.0
0.0.0.0
255.255.255.0
DENY
ALLOW
1
2

これにて必要最低限の「基本セキュリティ」の項目が終了しました。
次は「SMTP リレー許可」です。

【SMTP リレー許可】

img183img188 XMailCFGから外部宛メッセージ送信許可をするクライアントPC IPアドレスを設定します。

メールサーバーをインターネット上で使う場合には、必ずリレー制限を行います。

ここで設定したIPアドレスを持つPCが、リレー許可されます。 言い換えると、ここの設定を間違えてしまったりすると他所からのリレーを許可してしまう事になり、不正に中継されたりする事も考えられるので、XMailサーバー機とLAN内のPCのみを許可するように設定します。
■IPアドレス ■ネットマスク
127.0.0.0
192.168.0.0
255.255.255.0
255.255.255.0

■送信者(From:)アドレスによるリレー許可
  そのままリレーする。
  リレーを拒否し、その旨を送信者に通知し、メッセージを凍結メッセージにする。
  送信者への通知は行わず、メッセージを凍結メッセージにする。
  通知を行わず、凍結メッセージも残さない(無条件削除)。
 

「そのままリレーする」にチェックし、更新ボタンをクリックします。 確認のダイアログが表示されたら「OK」を選択してください。

これにて必要最低限の「SMTP リレー許可」の項目が終了しました。
次は「XMail 環境設定」です。

【XMail 環境設定】

img183img189 XMailCFGからXMailの環境設定を行います。

更新を設定保存するにはXMailの再起動が必要のため、Apacheをuser権限にて稼動させている場合にはエラーが表示される場合があります。 

XMailをバージョンアップした場合も必ず上書きで設定を保存します。

ここには設定項目が多く並んでいますが、最低限必要な設定は下記の通りです。
(実際の画面では設定名をクリックすると説明が表示されます)

■基本設定
ルートドメイン (RootDomain)
POPデフォルトドメイン (POP3Domain)
ポストマスターアドレス (PostMaster)
SMTPハロードメイン (HeloDomain)
SMTPサーバドメイン (SmtpServerDomain)
【ルートドメイン】
現在利用しているドメインを設定します。
【POPデフォルトドメイン】
現在利用しているドメインを設定します。
【ポストマスターアドレス】
メールサーバー管理者などのメールアドレスを設定し、通常は「postmaster」が多いようです。
【SMTPハロードメイン】
他所のSMTPサーバーと接続交渉で使用する自分のドメインを設定しますが、自宅サーバーで非固定IPアドレス(動的IPアドレス)を利用している場合には「契約プロバイダー」のメールアドレスドメインを設定します。 プロバイダーから割り当てられているメールアドレスのうち、「@」より右側の部分を設定します。
【SMTPサーバドメイン】
現在利用しているドメインを設定します。
 

内容を登録する場合には「この内容で上書き」ボタンをクリックします。 確認のダイアログが表示されたら「OK」を選択してください。

これにて必要最低限の「XMail 環境設定」をし、XMailの基本セットアップが終わりました。
次はセキュリティの設定をしますので、TOPページより「セキュリティ」へ進んでください。